【商品開発秘話】酒々の実イチオシ!純米吟醸アイスが誕生するまで・・・

今回は酒々の実アイス第1弾商品であり、当社イチオシの純米吟醸アイスのお話です。

20151128junnmai



日本酒らしさを際立たせるために直面したこと。。
それは『材料の配合と味のバランス』です。


『凍らない。。。』
アルコールは水に比べて凍りにくいので、材料にお酒をたくさん入れると固まりにくいのです。


ジェラートマシンが撹拌しながら凍らせてくれますが、お酒の量が多いと凍らなかったり、凍ってくれてもマシンから出すとみるみるうちに溶けてしまう。。。


お酒の量を変え、加熱してアルコール度数と配合変える工夫をしました。


『舌触り、食感が悪い。。。』


材料の配合を変え、凍り固まるようになりました。
口に入れ、舌の上にのせると「痛いっ‼」。ドライアイスを素手で触った時にのように冷たすぎて刺すような痛さ。痛いアイスって怖いですね。。。


これも配合の問題。材料を足し引きすると、「痛い」冷たさがアイスらしい冷たさになっていきました。


(極端にやり過ぎと舌触りが悪く、アイスなのにモソモソとした口溶けの悪い食感になります。)


『素材が主張し合う。。。』


これは味のバランス、素材選びです。


お豆腐選びは苦労しました。
お豆腐の味に大差がないと思っていましたが、メーカーや品種によって全然違うのです。どれもお豆腐単体で食べると美味しいのにアイスにすると大豆の味が主張してしまい、ひどい時には日本酒の味を押し退けるありさま。。。お豆腐の個性にビックリしました。


いま使っているのは「大豆の味を見せながら、一歩引いて日本酒を立ててくれる」お豆腐です。


あとは玄米ミルク。


お豆腐に比べると品数が少ないので難儀しませんでしたが、やはりメーカーごとに個性があり玄米特有の糠の香りを主張したり、逆に味をボヤけさせてしまうものがありました。


『最終段階へ』


味のバランスです。甘さとコクに重点を置きました。


スイーツ好きな方にも、甘いものは好まないけど日本酒好きな方のお口にも合うように上品な甘さに。コクは酒粕を入れていますが、入れすぎると酒粕の風味が立ってしまいますので、最終的には甘味のアガベシロップは10グラム単位、酒粕は1グラム単位で調整しました。


配合と味のバランスが調和して、やっと味が決まり商品化しました。


夢中になって試作していたので苦労だとは思いませんでしたが、1つ、苦労したことを挙げるなら『味見』です。


造っては味を見ての繰り返し。アルコール度数が低いとは言えお酒ですから、たとえ一口でも一度に何回も味見すると酔いますので、
酔いながら仕事をするのはキツかったです(笑)


試行錯誤の末に生まれた純米吟醸アイス、興味を持たれた方はぜひ一度食べてみてください!